中国はレアアース(希土類)資源が世界でもっとも豊富な国であり、埋蔵量は世界全体の3分の1を占めるとされる。しかし、価格下落等による採算悪化に直面している中国のレアアース業界では「わが国のレアアース関連企業が日立金属による特許の不当な使用制限に直面している」とする声があがっている。中国産業投資决策网が報じた。
日立金属は自動車などのモーターに使用される高性能ネオジム磁石の世界最大手だが、日立金属が保有する特許によって中国企業の多くはネオジオム磁石に関係する商品を輸出できず、現在は日立金属からライセンスを受けた中国企業は8社のみとなっている。
中国レアアース企業は「日立金属が限られた企業にのみ特許の使用許可を与えるのは不当である」と主張、日立金属が保有する特許によって2029年まで中国企業が制限を受ける可能性があるとして米国で提訴する準備を進めている。
記事は、レアアース産業は大きな発展の可能性を持つ重要な業界であると強調、「日本企業による特許問題には中国企業が一致団結するだけでなく、政府が地方保護主義を捨て、国家の産業を守るために必要な援助を与えていくべきだ」と論じた。
世界最大のレアアース生産メーカー・包鋼レアアースグループハイテク技術株式会社の張忠社長によれば、中国がレアアースを独占的に供給していた時代は過去のものになりつつあり、「世界市場における中国産の軽レアアースのシェアは90%から50%に低下する可能性がある」という。
(以下はソースにて)
日本企業がわがレアアース企業を不当に制限…訴訟準備だ=中国 サーチナ 8月21日(水)9時20分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130821-00000004-scn-cn
記事を読むと中国のレアアース産業が低迷しているのは確かで、
その原因として「レアアースの価格低迷」と「日立金属の特許」が原因という中国の結論、
とりあえず日本のせいで問題が発生していると中国側は言いたいようです。
レアアースの採算悪化に関しては、この20年くらいの流れを見ると。
@中国が不当廉売(ダンピング)にて他国のレアアース事業を廃業させてシェアを伸ばす。
A中国がレアアース事業を独占することで値段を吊り上げて利益を得る。
敵対国に対して輸出制限をすることで外交圧力とする。
B各国が供給元独占の危険に気づき供給元の多様化を進める。
企業が脱レアアースの技術を促進する事により需要が減り価格低迷。
と見事なまでに中国の資源戦略が破綻したという流れです。
もう一つの日立金属の特許に関しては、中国企業だけ制限されてるわけじゃないので特許料を払えば問題ないです。
つまり「レアアースの供給元を増やす政策を取っていた国」と「レアアースの必要量を減らす努力をした企業」が原因で中国が困っているという話です。
つまり日本のせいですね。