■大学の成績は参考にならない
ボックは、「GPA(学業平均値)は採用基準としては無価値だし、テストの点数は意味がない…その人材の潜在能力を知るうえで何の参考にもならないことが分かった」とまで言い切っている。
私の言いたいこともまさにこの通りだ。大学を優秀な成績で卒業しても、実社会で成功するこつが身につくわけではないし、大学の成績が悪いからといって実社会で成功できないとは限らない。さらにボックは、近年、グーグルに採用される社員のうち、大卒の資格を持たない人間が増えていると語り、採用候補の能力を評価する際、グーグルが用いている5つの採用基準を紹介している。私は、5つの採用基準だけではなく、その優先順位にも驚かされた。以下にボックの発言を私なりに理解したものを掲げ、求職中の人間にとってなぜこの基準が重要かを述べてみよう。 (以下は抜粋) 5.専門知識 技術分野の人間がコーディング能力(プログラミング言語によってソースコードをつくる能力)を身につけていることはもちろん確かめるが、それ以外の分野では、専門知識は5つの基準のうち、一番重要ではないと指摘した。 (詳細はリンク先を参照) 4.自発性 責任をもって問題を解決し、会社を前進させることができる、現状打破に情熱を燃やせる人材である。私は、自分の会社においても、すべての取引先においても、こうした人材の存在を重視している。 (詳細はリンク先を参照) 3.謙虚さ 責任をもって仕事に取り組もうとする熱意には、謙虚さが伴っていなければならないとも指摘する。それは、自分よりもすぐれたアイデアの持ち主の主張に耳を傾けたり、よりよい仕事のこつを学ぼうとしたりする率直さである。 (詳細はリンク先を参照)