米大リーグのマリナーズは23日、イチロー外野手(38)=本名鈴木一朗=が交換トレードでヤンキースに移籍したと発表した。マリナーズには若手投手2人が移る。イチローは同日、ヤンキースのメンバーとして早速、古巣となったマリナーズとの試合に8番右翼で出場。背番号「31」のユニホームでプレーし、第1打席で移籍後初安打を放った。
 トレードはイチロー自らが要望した。当地で記者会見したイチローは「20代前半の選手が多いこのチームの未来に、僕がいるべきではない。僕自身も環境を変えて刺激を求めたいという強い思いがあった。そうであるなら、できるだけ早く去ることがチームにとっても僕にとってもいいことだと判断した」と語った。
 イチローは2001年にプロ野球オリックスからマリナーズに移籍。今季が大リーグ12年目で、5年契約の最終年だった。ア・リーグ東地区で首位を独走しているヤンキースには黒田博樹投手が所属。マイナーでは福留孝介外野手、五十嵐亮太投手もプレーしている。
 イチローは大リーグ1年目から10年連続でシーズン200安打を放ち、10年続けてオールスター戦に出場し、ゴールドグラブ賞を受賞。ア・リーグ最優秀選手に1度、首位打者に2度、盗塁王に1度輝いた。今季は6月にメジャー通算2500安打を達成したが、今月22日時点で打率2割6分1厘にとどまっていた。


時事通信 2012/07/24